ある方面でTUMIの印象を”おじさん” ”おっさん”がよく持っている鞄という印象を持っているようです。私も”おじさん”ですし、大きく外れていない事になるのかな。
TUMIについてのイメージを考えてみます。
TUMIからのブランドイメージ発信
媒体や発表時期により発信されるワード自体が変わってきています
TUMIの公式なものとしては
・TUMI公式サイト ソース内
「1975年の創業以来、優れたデザインと卓越した機能性を追求。ビジネスバッグ、キャリーケースをはじめとするグローバルなライフスタイルブランドです。」
・TUMI公式サイト 製品保証のページ
「トゥミはトラベル、ビジネス、そしてライフスタイルアクセサリーの世界的なリーディングブランドです。」
・TUMI公式サイト TUMI DIFFERENCEページ
「トゥミの特徴は、製品のクオリティの高さと 豊富な製品のラインナップで このことがトゥミを世界的なアクセサリーと トラベルのライフスタイルブランドへと成長させました。」
・TUMI公式サイト 採用についてページ
「トゥミはトラベル、ビジネスバッグ業界のリーダーとして、またライフスタイルアクセサリーブランドとして成長を続けています。」
等、ライフスタイルブランドというキーワードが重視されています。
ではライフスタイルブランドとは
このキーワードは他のアパレル・ファッション・アクセサリーまたは、アウトドアブランドにおいても使われ昨今のブランドイメージをアップする旗みたいなものとなっていますね。
私が”ライフスタイル”というワードを認識し始めたのは2010年代前半にビームス(BEAMS)が「アメリカ西海岸のライフスタイルをこうだよ」と服だけでなくて”音楽”、雑貨やインテリアを提案していた頃でした。
生活も含めてセレクトショップやブランドが提案するんだよと感じました。
(「さだ まさし」さんが西海岸に憧れる若者の事を歌に歌っていたのは1982年頃だから、昔から若い世代は一度、興味を持つのかしら)
ライフスタイルブランドを堅苦しく言うと
提供する商品(人的サービス・物的アイテム)により、消費者へ”上質な時間”と”自分らしい生活”と”新たな体験”を提案する企業及び団体でしょうか。
柔らかく言うと
複数のサービスを提供できれば、アパレル・雑貨・カフェの経営するブランドでもいいし車のメーカー、住宅メーカーでも雑誌のコピーに載せてもいい、ちょっと都合が良すぎるキーワード。
TUMIの場合は”生活”の一部であるビジネス(仕事)に、”体験”という所にトラベル(旅)が付加されイメージの底上げを狙えていると思います。ただアウトドアを旅する分野には訴求していません。おおまかにライフスタイルを提案していると言っても、問題ないのではないでしょうか。
アメリカと日本のイメージ差
TUMIの商品の約95%は全世界共通のラインアップです。各国で限定品は存在していますが多くのコレクションが世界共通となっています。ブリーフバッグが少し重いという点はアメリカ人男性の体格も影響しているのかもしれませんね。
・アメリカ
オバマ大統領もTUMIのバッグを愛用していた時期があり、国民に認知されたブランドと言えるでしょう。(TUMI側からの提供ではないとのこと)映画のワンシーンに登場したりしますが、これはタイアップもありますね。総じて実用的であり信頼されるブランドというところ。
日本と違い働く女性のビジネスバッグとしても売り上げを伸ばしています。
・日本
主に男性のビジネスバッグと飛行機を利用する出張用キャリーバッグというイメージが先行しています。売上もアルファ2やアルファ3を中心に販路を拡大。
但し女性への訴求が弱いので中高年層の男性が持ってるとイメージされやすい。
そして価格の問題があります。アメリカに比べて正規店で購入した場合、高価にります。
社会人になって浅い若い世代のビジネスマンには一つ目の鞄として手を出しにくい。
まとめ
落ち着いたビジネスマンを”おじさん”と呼ぶのであれば、日本のTUMIは中高年男性に支持されたブランドして確固たるイメージを築いており、一つの戦略として正解でしょう。
今後は、女性向けのビジネスバッグのイメージを上げる余地があり、女性への理解が進めば”おじさん”が多く持つ鞄というイメージを下げる事ができます。
またバッグ自体の質と機能性、デザインが認知されれば若い世代も広く手に取ると思います。
ただ、BRIEFINGという【バリスティックナイロン(#1050デニール・ダブルバスケット・ウィーブ)】を使ったブランドが日本で確実にシェアを伸ばしている今、日本のTUMIは転換点にいるかもしれません。
最近のコロナショックを受け鞄の需要が低下している為、トゥミジャパン合同会社も30パーセントオフのセールやアウトレット店の拡充等、積極的な動きを見せています。
ハイブランドのイメージを取るか、若い世代を取り込んだシェアの拡大か今後のTUMIに注目です。